ハネムーン帰りの“おみやげ問題”を解決!大容量スーツケースの選び方

人生で一度きりの特別な旅行――それがハネムーンです。新婚のふたりにとって、海外のリゾート地や憧れのヨーロッパ、アジアのエキゾチックな街並みを巡る旅は、これまでの生活とはまったく違う非日常を満喫できる貴重な体験です。そして、旅の思い出とともに持ち帰りたいのが「おみやげ」。
ハネムーンでは、現地の特産品や限定のお菓子、可愛らしい雑貨、小さなインテリアアイテムなど、どれも「これはあの人に喜ばれそう!」と感じてしまい、ついつい買いすぎてしまうものです。また、家族や友人、職場の同僚など、おみやげを渡したい相手が多くなる分、数も種類もどんどん増えていきます。
しかし、旅行の帰り道でこんな悩みが発生することも少なくありません。
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「スーツケースが閉まらない!どうしよう……」
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「帰りの荷物が重すぎて超過料金を取られた」
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「おみやげが潰れてしまっていた……」
こうした“おみやげ問題”は、スーツケースの容量や収納の仕方に問題がある場合がほとんどです。
「行きは余裕があったのに、帰りはパンパンで焦った」「結局、手荷物が増えて大変だった」――そんな経験を防ぐには、出発前から“おみやげを持ち帰ること”を想定したスーツケース選びが重要になります。
旅の締めくくりを気持ちよく終えるためにも、この記事ではハネムーン帰りにありがちな「おみやげ問題」を解決するための、大容量スーツケースの選び方と収納のコツをご紹介します。

大容量スーツケースを選ぶ5つのポイント
1. 【容量】80L以上を目安に。旅程やおみやげの量に応じて選ぼう
スーツケース選びにおいて、まず注目すべきなのは「容量」です。ハネムーンの平均的な旅行日数は約5〜10日間。一般的に、1週間以上の海外旅行には80〜100Lクラスの大容量スーツケースが推奨されます。
80L以上であれば、着替えや日用品、現地調達したアイテムに加え、おみやげのスペースを十分に確保できます。特に南国リゾートなどでは、ビーチサンダルや浮き輪、薄手のワンピースなど“かさばるが軽い”アイテムが多いため、体積的な余裕があるスーツケースが役立ちます。
一方で、ヨーロッパなどでワインや瓶詰め商品を買う予定があるなら、重量制限にも注意しながらサイズ選びをすると安心です。
2. 【拡張機能】エキスパンダブル機能で帰りの荷物に対応
旅先ではどうしても荷物が増えがちです。そんなとき頼りになるのが、「エキスパンダブル(拡張)機能」付きのスーツケース。ファスナーを開くだけでマチが広がり、約5〜15L程度の容量がプラスされるため、帰国時に「おみやげが入りきらない!」という事態を防げます。
行きはスリムに、帰りはワイドに。必要なときだけサイズを拡張できるこの機能は、機内持ち込みサイズ制限や航空会社の重量制限を柔軟に調整するためにも便利です。
ただし、拡張機能を使用する際は、外寸が大きくなりすぎて「預け入れサイズオーバー」にならないよう注意しましょう。特にLCC利用時はサイズと重量のチェックが厳しいため、旅行前に確認しておくことが大切です。
3. 【仕切り・ポケット】整理整頓&おみやげの保護に欠かせない
大容量スーツケースの「使い勝手」を大きく左右するのが、内部の収納設計です。特に以下のような構造があると、荷物の仕分けがしやすく、旅先での荷ほどき・荷造りも快適になります。
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両側にファスナー付きの仕切り板
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メッシュポケット(下着やケーブル類の収納に便利)
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小物専用のファスナーポケット
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固定ベルト(荷崩れ防止)
おみやげに割れ物や液体物(お酒・香水・瓶詰め食品など)が含まれる場合は、クッション付きポケットやハードカバーによる保護機能があると安心です。また、衣類とおみやげをしっかり分けられる設計であれば、帰国後の片付けもスムーズです。

4. 【素材】目的に応じてハードとソフトを選択しよう
スーツケースの外装素材は主に「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」の2種類に分かれます。それぞれに特徴があり、用途や旅先によって選び分けるのが理想です。
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ハードタイプ(ポリカーボネート、ABS樹脂など)
衝撃に強く、雨や汚れにも強いのが特長。ガラス製品や陶器など、壊れやすいおみやげを持ち帰る際に適しています。外見もスタイリッシュなデザインが多く、ブランド志向の方にも人気です。 -
ソフトタイプ(ナイロン、ポリエステルなど)
軽量で柔軟性があり、ポケットが多いため小物の整理に便利。荷物の出し入れが頻繁な旅行者には使いやすい仕様です。多少無理に詰め込んでも生地が伸びて対応しやすい点もポイント。
ハネムーンで訪れる場所や買い物の傾向に合わせて、最適な素材を選びましょう。
5. 【重量】軽量モデルで重量制限クリア&移動もラクに
航空会社の受託手荷物には通常「23kg以内」という重量制限があります。スーツケース自体が重たいと、中身に使える重量が減ってしまうため、軽量設計のモデルを選ぶことが重要です。
最近では、大容量でありながら4kg未満の超軽量タイプも登場しています。軽さは空港での持ち運びのしやすさにも直結し、長距離移動や乗り継ぎがあるハネムーンではその恩恵を大いに感じられるでしょう。
また、キャスターの滑りやすさやハンドルのグリップ感なども、移動中の快適さを左右するため、「軽い+操作性が良いモデル」を意識して選ぶと、より満足度の高い買い物になります。

スーツケース収納の裏技:おみやげを無駄なく詰めるコツ
どんなに大容量のスーツケースを用意しても、詰め方次第で収納力は大きく変わります。特に帰国時は、すでに使った衣類や増えた荷物、おみやげの形状や重さもバラバラで、「うまく収まらない!」と焦る人も多いはずです。
ここでは、ハネムーン帰りに役立つ収納の裏技と、実践的なパッキングテクニックをご紹介します。
1. 圧縮袋で衣類を“ペタンコ”にしてスペースを確保
最も基本でありながら、最も効果が高いテクニックが圧縮袋の活用です。使用済みの衣類や下着などは、汚れや匂いも気になりますが、圧縮袋にまとめて密封すれば衛生的にも安心。かさばるセーターやタオルも、ペタンコにすることでスペースを大幅に確保できます。
旅行用の手動圧縮袋(バルブなしタイプ)であれば、掃除機不要で空気を抜けるため、現地でも簡単に使えます。
2. 重たいものはスーツケースの底面に、軽いものは上へ
スーツケースを立てた状態で考えると、底面=車輪側に重たいものを配置するのが基本です。重いアイテム(お酒、瓶詰め、書籍など)を上部に置いてしまうと、キャスター移動時にバランスが崩れやすくなり、転倒や破損の原因になります。
一方で、衣類やぬいぐるみなどの軽量物は上部へ。これにより、スーツケース内の重心が安定し、持ち運びの快適さもアップします。
3. 割れ物は衣類で包んで“クッション”代わりにする
ガラス製の雑貨や陶器、ワインボトルなどの割れやすいおみやげは、柔らかい衣類でしっかり包むのが鉄則です。靴下やTシャツを活用して、しっかりと保護すれば、特別な梱包材がなくても衝撃を吸収できます。
さらに、スーツケースの中心(荷物の“芯”に近い部分)に配置すれば、外部からの衝撃を最小限に抑えることができ、安心して運ぶことが可能です。

4. 箱ものは“ばらす”発想でコンパクトに
クッキーやチョコレートなどの「箱入りおみやげ」は、実はとてもスペースを取ります。大きさの割に中身が少ないことも多く、見た目よりも体積効率が悪いのが難点。
そこで、外箱や仕切りを取り除き、中身だけをジップ付き袋やラップで包んで持ち帰るという方法も有効です。見栄えはやや劣りますが、渡す相手が親しい間柄であれば、この方法で数倍の量を持ち帰ることが可能です。
※会社用やフォーマルなおみやげは、原型を保ったまま運ぶ方が無難です。
5. 隙間を埋める“詰め物戦略”でデッドスペースをゼロに
靴の中に靴下を詰める、バッグの中にアクセサリーを収納するなど、「空間の中に空間を作る」テクニックは、プロの旅人がよく使う裏技です。形の決まった物をそのまま入れるのではなく、デッドスペースを積極的に活用する意識を持つことで、驚くほど多くの荷物が収まります。
特にスーツケースの四隅や仕切りの間など、小さな空間に小物類を押し込むことで、収納効率は格段にアップします。
6. サブバッグや折りたたみボストンの携帯で“想定外”にも対応
旅先で予想以上に荷物が増えたとき、最も心強いのが折りたたみ可能なサブバッグやボストンバッグの存在です。軽量でコンパクトに収納できるタイプであれば、行きはスーツケースの中に忍ばせておき、帰りに“おみやげ専用バッグ”として活用可能。
航空会社によっては機内持ち込み+手荷物1点までOKという場合も多く、重量バランスを分散する上でも非常に有効です。
これらのテクニックを組み合わせれば、帰国時のスーツケースは驚くほど効率的に、そして安全にパッキングできます。大切なおみやげを無事に持ち帰り、思い出とともに誰かに笑顔を届ける――そんなスマートな旅の締めくくりを実現しましょう。

まとめ:おみやげも思い出も、ストレスなく持ち帰るために
ハネムーンという特別な旅を終えた後、最後に訪れる「おみやげ問題」。これは、意外と多くのカップルが直面するリアルな課題です。誰かに喜んでもらいたくて選んだおみやげがスーツケースに入らない、あるいは破損してしまった――そんな悲しい経験は、できれば避けたいもの。
そのためには、旅の準備段階から“帰りの荷物”を見据えたスーツケース選びとパッキング戦略が欠かせません。
本記事でご紹介したように、容量80L以上の大容量スーツケースを選ぶことはもちろん、エキスパンダブル機能や仕切りの有無、軽量性など、細かな機能にも注目することで旅の質が大きく変わります。また、帰りのパッキングでは、圧縮袋や衣類を使ったクッションテクニック、箱のばらし方など、ちょっとした工夫が大きな違いを生むことがわかりました。
スーツケースは、単なる“荷物を運ぶための道具”ではなく、思い出や人とのつながりを安全に持ち帰るための「旅のパートナー」です。せっかくのハネムーンだからこそ、お土産の買い物も、荷造りも、そして帰国後の荷解きまでも、気持ちよく終えたいものです。
これからハネムーンに出かける皆さんは、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、自分たちに合ったスーツケースを選び、スマートな旅の締めくくりを実現してください。ちょっとした準備と工夫が、旅全体の満足度をぐっと引き上げてくれるはずです。
おみやげも、思い出も、すべて丸ごと大切に持ち帰れるような、そんな理想的な旅になりますように。